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特許業務法人 アイテック国際特許事務所 ITEC International Patent Firm

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平成28年(ネ)第10007号特許権侵害行為差止等請求控訴事件

16.08.17 判例

【判決日】平成28年6月29日 【事件番号】平成28年(ネ)第10007号 特許権侵害行為差止等請求控訴事件 (http://www.ip.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/980/085980_hanrei.pdf) 【キーワード】均等侵害 1.事案の概要 本件は,発明の名称を「振動機能付き椅子」とする発明に係る特許権(本件特許権)を有する控訴人が,被控訴人が各被告製品を輸入,販売等をする行為は,特許請求の範囲の請求項1に係る発明(本件発明)の技術的範囲に属するから,本件特許権を侵害する行為であると主張して,被控訴人に対し,特許法100条1項及び2項に基づき,各被告製品の輸入,販売等の差止め及び同製品の廃棄を求めるとともに,不法行為に基づく損害賠償として1億4000万円等の支払を求める事案である。 原審は,各被告製品が本件発明の技術的範囲に属するものではないとして,控訴人の請求をいずれも棄却したため,控訴人が,原判決を不服として,本件控訴を提起した。 2.本件発明 (1)本件発明 A ベース5と,該ベースに対して揺動可能に設けられた座席2と,を備えた揺動機能付き椅子であって, B 前記座席に支持された磁性材料の部材14a,14bと, C 前記座席の静止時における磁性材料の部材位置とは異なる位置に,前記磁性材料の部材に近接して前記ベースに固定され,電磁力により前記磁性材料の部材を揺動方向に吸引するソレノイド9と, D 該ソレノイドを所定のタイミングで励磁することで前記座席の揺動動作を制御する揺動制御手段6と,を備え, E 前記磁性材料の部材とソレノイドとは離間した状態で揺動する揺動機能付き椅子において, F´ 前記ベース5には,少なくとも2つのロッド7a,7bが互いに前記座席2の揺動方向に離間した位置で揺動可能に設けられ,この2つのロッド7a,7bに前記座席2が揺動方向に対して離間された2つの異なる位置で支持され, G 前記磁性材料の部材は,所定の間隔で対向配置された2つの磁性材料の部材で構成され, H 前記ソレノイドは前記座席の揺動静止時における前記2つの磁性材料の部材間の中点位置近傍で前記ベースに固定され, I 前記ソレノイドは,巻線軸に沿った貫通穴を有し,前記巻線軸を前記座席の揺動方向に対して平

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判例紹介:「車両用ルーフアンテナ」審決取消訴訟事件

16.07.13 判例

【判決日】平成28年4月28日 【事件番号】平成27年(行ケ)第10205号 審決取消請求事件(http://www.ip.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/864/085864_hanrei.pdf) 【キーワード】容易想到性 【判決要旨】 1.結論 原告の各取消事由の主張はいずれも理由がなく,原告の本件請求は理由がないから,これを棄却する。 2.事案の概要 被告は,発明の名称を「車両用ルーフアンテナ」とする特許出願をし,設定の登録を受けた。原告は,特許庁に対し,本件特許を無効にすることを求めて審判の請求をしたところ,特許庁は,「本件審判の請求は,成り立たない。」との審決をし,その謄本を原告に送達した。原告は,本件審決の取消を求める本件訴訟を提起した。 3.本件発明 [請求項1](構成要素の一部の符号を追加した) 内部にコイルアンテナを配設した合成樹脂製のカバーを,車両のルーフパネルに装着するようにした車両用ルーフアンテナにおいて, 前記カバーの底面開口の周縁部に形成した接合面を,両面粘着テープにより車両のルーフパネルに貼り付けて該カバーを前記ルーフパネルに装着するとともに, 保持筒を前記カバーの天井部から下向きに突設し,前記コイルアンテナの下端部が,前記底面開口より上部に位置するように前記保持筒で前記コイルアンテナを保持したことを特徴とする車両用ルーフアンテナ。 4.審決が認定した甲1発明の内容,本件発明1と甲1発明との相違点 (1) 甲1発明(構成要素の一部の符号と下線を追加した) 自動車用ラジオの魚鰭式アンテナ装置であって,該魚鰭式アンテナ装置は自動車ラジオの無線電波受信回路の前に使用されて,ラジオの無線周波数信号を受信するのに用いられ,自動車のルーフトップに螺子止めされる,該魚鰭式アンテナ装置は, 内部に内部空間が形成された魚鰭状カバーと, 該魚鰭状カバーの底面の開口の周縁部が結合されて自動車のルーフトップに螺子止めされる金属ベースと, 該魚鰭状カバーの突出する内部空間中の上部に設置される磁心捲線式コイルのAMアンテナと, 該金属ベースの上方に配設されて該AMアンテナに接続されたAM信号増幅回路,FM共振アンテナ回路,及びFM信号増幅回路が配設された信号増幅回路板と, を具え,該FM共

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判例紹介:「経皮吸収製剤」審決取消請求事件

16.07.13 判例

【判決日】平成28年3月24日判決言渡 【事件番号】平成27年(行ケ)第10113号審決取消請求事件(http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/798/085798_hanrei.pdf) 【キーワード】選択発明、容易性 【ポイント】医薬における公知物質の公知範囲内にある数値限定発明において、新医薬品の臨床評価に関する一般指針などの技術常識に基づいて導き出すことができる程度の発明は、進歩性がないことが判示された。 【ひとこと】無効審判においては、何も根拠がなく引用文献に記載されている数値範囲には技術的意味はないとして、新規性、進歩性を肯定した。(実施例がなく根拠がないなど、実務ではこのような主張を行うことがある。)しかしながら、裁判においては、そのような意味のない数値範囲を根拠に進歩性が否定される場合があることがわかった。本特許は、優先権の基礎となる出願に致命的な誤記があるケースであるが、残念ながら判決では検討されなかった。一方、無効審判など、特許庁では、数値などのデータにより物質が特定できる場合は、誤記であることが認められる可能性があることがわかった。 【判例要旨】 1.結論 特許庁が無効2013-800243号事件について平成27年4月27日にした審決を取り消す。 2.事案の概要 本件は,無効審判における不成立審決の取消訴訟である。争点は進歩性の有無である。 (1) 被告は,発明の名称を「単位製剤」とする本件特許第4975214号(平成12年4月26日出願,平成24年4月20日設定登録,優先日平成11年4月30日,優先権主張国米国(US))の特許権者である。 (2) 原告は,平成25年12月27日,本件特許の請求項全部を無効にすることを求めて特許無効審判を請求した。特許庁は,上記請求を無効2013-800243号事件として審理を行い,平成27年4月27日,「本件審判の請求は,成り立たない。審判費用は,請求人の負担とする。」との本件審決をし,その謄本は,同年5月11日,原告に送達された。 (3) 原告は,平成27年6月9日(受付日),本件審決の取消しを求める本件訴訟を提起した。 ・本願発明(請求項1のみ記載) 【請求項1】 1日あたり20mgの総用量を上限として,以下の構造式: 【化1】

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判例紹介「ロータリ作業機のシールドカバー」審決取消請求事件

16.05.16 判例

【判決日】平成28年3月30日判決言渡 【事件番号】平成27年(行ケ)第10094号 審決取消請求事件 (http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/806/085806_hanrei.pdf) 【キーワード】特許法第29条第2項 【判例要旨】 1.結論 審決を取り消す。 2.事案の概要 (1)原告は,発明の名称を「ロータリ作業機のシールドカバー」とする発明について特許出願をし,設定の登録(特許第5454845号)を受けた(以下,この特許を「本件特許」という。)。 (2)被告は,本件特許について特許無効審判を請求し,無効2014-800071号事件として係属した。 (3)原告は,本件特許に係る特許請求の範囲等を訂正する旨の訂正請求をした。 (4)特許庁は,「請求のとおり訂正を認める。特許第5454845号の請求項1及び2に係る発明についての特許を無効とする。」との審決(以下「本件審決」という。)をし,その謄本は,原告に送達された。 (5)原告は,本件審決の取消しを求める本件訴訟を提起した。 3.本件発明の要旨 【請求項1】 トラクタの後部に装着され,トラクタと共に走行する作業機本体に支持される作業ロータと,その上方を覆うシールドカバー本体とその進行方向後方側に連結され,前記作業ロータの後方を覆うエプロンを有するシールドカバーを備えるロータリ作業機において, その進行方向後方側の位置で固定され,その進行方向前方側の端部から前記後方側の位置までの区間が自由な状態であり,前記端部寄りの部分が自重で垂れ下がる,弾性を有する土除け材が,前記シールドカバー本体の前記作業ロータ側の面に2枚以上固定されるとともに,前記エプロンの前記作業ロータ側の面に1枚以上固定され, 前記土除け材は前記シールドカバー本体と前記エプロンの周方向に隣接して複数枚配置され, 前記土除け材の内,前記シールドカバー本体に固定された各土除け材の固定位置すべてが,隣接する他の土除け材と互いに重なっていることを特徴とするロータリ作業機のシールドカバー。 4.本件審決の理由の要旨 (1)本件特許は,特許法29条2項の規定に違反してされたものであり,同法123条1項2号に該当し,無効とすべきである,というものである。 引用例1:実願

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平成25年(ネ)第10051号特許権侵害行為差止等請求控訴事件

16.04.28 判例

【判決日】平成27年11月19日 【事件番号】平成25年(ネ)第10051号 特許権侵害行為差止等請求控訴事件 (http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/569/085569_hanrei.pdf) 【キーワード】技術的範囲、明細書の参酌 【ひとこと】 ・印刷欠陥の検出に用いる閾値とインキキー開度の調整に用いる濃度差等とが「同じデータ形式」である必要があるか否かに関して、明細書中では処理毎に異なるデータ形式を用いる具体例の記載がないことなどが考慮されて、同じデータ形式である必要があると限定解釈されました。明細書の記載に基づく技術的範囲の解釈の例として参考になると思います。 【判決要旨】 1.結論 被告製品1は、本件発明1の技術的範囲に属しないから、本件特許権1の侵害に基づく控訴人の請求は理由がない。 2.事案の概要 控訴人は、被控訴人が被告製品1を製造,販売等する行為は,控訴人の有する,発明の名称を「印刷物の品質管理装置及び印刷機」とする特許権(特許番号第3790490号。本件特許権1)を侵害する行為であると主張し,被控訴人に対し,被告製品1の製造,販売等の差止め、廃棄を求めるとともに,損害賠償請求を求めた。原判決では被告製品1は本件発明1の技術的範囲に属しないと判断されて請求が棄却され、控訴人がその判決の取消しを求めた事案である。 3.発明の内容 [本件特許1に係る請求項1の記載(本件発明1)]※下線部は特許査定前の補正箇所 A 印刷機の印刷部の下流に配置されて上記印刷部で用紙に印刷された印刷絵柄を読み取るラインセンサ(50)と, B 当該ラインセンサで読み取られた印刷絵柄データを記憶する印刷絵柄データ記憶部(401)と, C 上記印刷絵柄の見本となる見本絵柄データを取得するデータ取得手段(50,70)と, D 当該データ取得手段が取得した見本絵柄データを記憶する見本絵柄データ記憶部(402)と, E 上記印刷絵柄データ記憶部が記憶した印刷絵柄データと上記見本絵柄データ記憶部が記憶した見本絵柄データとを上記ラインセンサの画素単位或いは所定画素数のブロック単位で比較して上記画素毎或いは上記ブロック毎に濃度差或いは濃度に相関するパラメータ値の差を計算し,計算した差と所定の閾値との比較によ

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平成25年(ネ)第10051号特許権侵害行為差止等請求控訴事件

16.04.12 判例

【判決日】平成27年11月19日 【事件番号】平成25年(ネ)第10051号 特許権侵害行為差止等請求控訴事件 (http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/569/085569_hanrei.pdf) 【キーワード】技術的範囲、明細書の参酌 【ひとこと】 ・印刷欠陥の検出に用いる閾値とインキキー開度の調整に用いる濃度差等とが「同じデータ形式」である必要があるか否かに関して、明細書中では処理毎に異なるデータ形式を用いる具体例の記載がないことなどが考慮されて、同じデータ形式である必要があると限定解釈されました。明細書の記載に基づく技術的範囲の解釈の例として参考になると思います。 【判決要旨】 1.結論 被告製品1は、本件発明1の技術的範囲に属しないから、本件特許権1の侵害に基づく控訴人の請求は理由がない。 2.事案の概要 控訴人は、被控訴人が被告製品1を製造,販売等する行為は,控訴人の有する,発明の名称を「印刷物の品質管理装置及び印刷機」とする特許権(特許番号第3790490号。本件特許権1)を侵害する行為であると主張し,被控訴人に対し,被告製品1の製造,販売等の差止め、廃棄を求めるとともに,損害賠償請求を求めた。原判決では被告製品1は本件発明1の技術的範囲に属しないと判断されて請求が棄却され、控訴人がその判決の取消しを求めた事案である。 3.発明の内容 [本件特許1に係る請求項1の記載(本件発明1)]※下線部は特許査定前の補正箇所 A 印刷機の印刷部の下流に配置されて上記印刷部で用紙に印刷された印刷絵柄を読み取るラインセンサ(50)と, B 当該ラインセンサで読み取られた印刷絵柄データを記憶する印刷絵柄データ記憶部(401)と, C 上記印刷絵柄の見本となる見本絵柄データを取得するデータ取得手段(50,70)と, D 当該データ取得手段が取得した見本絵柄データを記憶する見本絵柄データ記憶部(402)と, E 上記印刷絵柄データ記憶部が記憶した印刷絵柄データと上記見本絵柄データ記憶部が記憶した見本絵柄データとを上記ラインセンサの画素単位或いは所定画素数のブロック単位で比較して上記画素毎或いは上記ブロック毎に濃度差或いは濃度に相関するパラメータ値の差を計算し,計算した差と所定の閾値との比較によ

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平成25年(ワ)第32665号/平成26年(ネ)第10124号特許権侵害差止請求事件

16.04.12 判例

A.原審 【判決日】平成25年10月30日 【事件番号】平成25年(ワ)第32665号 特許権侵害差止請求事件 (http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/598/084598_hanrei.pdf ) 【キーワード】機能的クレームの解釈 B.控訴審 【判決日】平成27年12月16日 【事件番号】平成26年(ネ)第10124号 特許権侵害差止請求控訴事件 (http://www.ip.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/558/085558_hanrei.pdf ) 【キーワード】特許の有効性(新規性) 機能的クレーム A.原審 1.事件の概要 発明の名称「シートカッター」とする特許権を有する原告が,被告による製品の製造,譲渡等が本件特許権の侵害に当たるとして,被告に対しその差し止め等を求め、侵害が認められた事案である。 2.本件特許発明 A 第1の刃と, B 第2の刃と, C 前記第1の刃と前記第2の刃を設けた本体と, D 前記本体と可動的に接続されたガイド板とを有し, E 前記本体が前記ガイド板に対して動くことにより前記ガイド板から前記第1の刃または前記第2の刃が出る F ことを特徴とするカッター。 3.被告製品 a~c 刃1及び刃2が留め具4及び留め具5によって本体3(回転板)に固定されている。 d 本体3は3か所の接続部7を介してガイド板6(固定板)に接続されている。接続部7は,本体3に設けた円弧状の溝に,ガイド板6に設けた突起部を摺動可能に嵌合したものであり,本体3に対してガイド板6は上記溝の範囲で左右に円弧状に動くことができる。 e ガイド板6をシートに当接して固定し,本体3をガイド板6に対し左又は右に円弧状に動かすと,ガイド板6によって刃先が隠されていた刃1又は刃2がガイド板6から外へ出てくる。この状態で被告製品をガイド板6に沿って左右に動かすと,シートを切断することができる。 f シートカッターである。 4.争点 被告製品の構成要件D及びEの充足性等 5.裁判所の判断 (1)機能的クレームの解釈 本件特許の特許請求の範囲には,構成要件Dとして「前記本体と可動的に接続されたガイド板」と,構成要件Eとして「前記本体が前記ガ

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平成27年(ネ)10109号 損害賠償請求控訴、同附帯控訴事件

16.04.01 判例

【判決日】平成28年2月9日 【事件番号】平成27年(ネ)10109号 損害賠償請求控訴、同附帯控訴事件 http://www.ip.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/666/085666_hanrei.pdf 【原審】大阪地裁平成26年(ワ)第3119号 【キーワード】虚偽事実の陳述流布 譲渡の申出 【判決要旨】 A.結論 本件控訴に基づき、原判決中、一審被告敗訴部分を取り消す。 上記取消部分につき一審原告の請求を棄却する。 (要するに、一審での原告の請求をすべて却下する、ということ) B.事案の概要 日亜化学(一審被告)は,発明の名称を「発光ダイオード」とする発明に係る特許(特許第4530094号)の特許権者であるところ,エレテック(一審原告)が,物件目録記載の各製品の輸入,譲渡又は譲渡の申出を行っており,エレテックによる当該輸入,譲渡又は譲渡の申出が上記特許権の侵害に当たるとして,エレテックに対し特許権侵害訴訟を提起するとともに,プレスリリース目録に記載のとおりのプレスリリースを日亜のウェブサイト上に掲載した。 本件は,エレテックが,日亜に対し,日亜による上記プレスリリースの掲載が虚偽事実の陳述流布(不競法2条1項14号(現行法15号)所定の不正競争行為)に該当するとして,同法4条に基づき,損害445万円及びその遅延損害金の支払を求めるとともに,日亜による上記訴訟の提起等が不法行為を構成するとして,不法行為(民法709条)に基づき,損害55万円及びその遅延損害金の支払を求める事案である。 原審は,エレテックの請求について,不競法4条に基づく110万及びその遅延損害金の支払を求める限度で一部認容し,その余の請求を棄却した。これに対し,日亜は,その敗訴部分を不服として控訴を提起し,さらに,エレテックにおいても,その敗訴部分を不服として,附帯控訴を提起した。 C.当裁判所の判断 当裁判所は,一審被告による本件プレスリリースの掲載については,一審被告に不正競争防止法4条の過失があるとは認められないから,一審原告の一審被告に対する同条に基づく損害賠償請求は理由がなく,また,一審被告による先行訴訟の提起等が不法行為を構成するものではないから,一審原告の一審被告に対する民法709条に基づく損害賠償請求も理由がない

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判例紹介「計器パネルおよび計器パネル向けのボードユニット」審決取消請求事件

16.04.01 判例

【判決日】平成27年12月17日 【事件番号】平成26年(行ケ)第10245号 審決取消請求事件 http://www.ip.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/555/085555_hanrei.pdf 【キーワード】容易想到性 【ひとこと】 被告が主張するように,引用発明に周知技術1,2を適用しても引用発明の課題を解決できるといえるので,阻害要因は存在しないようにも思います。しかし,裁判所は,引用発明は2倍の作業面を得つつ空間へのアクセスをよくする効果を奏するのであるから,あえて周知技術1,2を適用することに容易に想到し得ないと判断しています。判断の結果に若干疑問はありますが,判断手法は,拒絶対応において参考になると考えます。 【判決要旨】 1.結論 原告の請求には理由があるから,これを認容し,審決を取り消す。 2.事案の概要 本件は,発明の名称を「計器パネルおよび計器パネル向けのボードユニット」とする発明についての拒絶査定不服審判の審決の取り消しを求める審決取消訴訟である。争点は,相違点1に係る容易想到性の判断の誤りである。 3.本件発明 [請求項1] 自動車向けの計器パネル(10)であって,前記パネルの外殻(20)に対して枢動するように前記自動車の前方移動の方向を見たときに観察すると前縁部で支持された持上げ可能カバー(30)を上側に備え,前記持上げ可能カバー(30)の下に格納空間(40)が区切られる,計器パネル(10)において, 前記カバーと前記格納空間の間で前記外殻(20)に対して枢動するように横縁部(62)で支持されたボードユニット(50)であって, 両横縁部(74,64)で互いに対して枢動可能に接続された1対のボード板(70,60)をさらに備え,したがって前記ボード板のうちの第1のボード板(70)を,前記カバー(30)の下で前記ボード板のうちの第2のボード板(60)に当接する後退させた作業位置から,前記第2のボード板(60)と実質上水平の平面内に位置する展開された作業位置へ展開できるボードユニット(50)を特徴とする計器パネル(10)。 4.審決で認定された引用発明との相違点,周知技術 (1)相違点 (ア)相違点1:「カバーと格納空間の間で,外殻に対して相対移動可能に支持される作業テーブ

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平成26年(行ヒ)第356号 審決取消請求事件

15.12.02 判例

【判決日】平成27年11月17日 【事件番号】平成26年(行ヒ)第356号 審決取消請求事件 (http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/467/085467_hanrei.pdf ) 【キーワード】延長登録出願、拒絶査定、先行処分 【判決要旨】 1.結論 上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。 2.事案の概要 抗がん剤に関する特許権者である被上告人(ジェネンテク,インコーポレイテッド)は、医薬品医療機器等法(平成25年改正前の薬事法)上の製造販売の承認を受けるために特許発明の実施ができない期間があったことを理由に特許権の存続期間の延長登録の出願をしたが拒絶査定を受けたため、拒絶査定不服審判の請求を行ったが不成立とされた。そのため、これを不服として、被上告人が特許庁の審決の取り消しを求めた事案で、本最高裁判決では、特許庁側の上告を棄却し、審決を取り消すとする知財高裁の判決が確定した。 3.事実経過 (1)本件特許(請求項の数は11である。)は,発明の名称を血管内皮細胞増殖因子アンタゴニストとして,平成4年10月28日に特許出願がされ,平成15年2月14日に設定登録がされた。特許請求の範囲の請求項1は以下の通りである。 【特許請求の範囲】 【請求項1】抗VEGF抗体であるhVEGFアンタゴニストを治療有効量含有する,癌を治療するための組成物。 (2)被上告人は,平成21年9月18日,販売名を「アバスチン点滴静注用100mg/4mL」,一般名を「ベバシズマブ(遺伝子組換え)」とする医薬品(「本件医薬品」)につき,医薬品医療機器等法14条9項の規定による医薬品の製造販売の承認事項の一部変更承認を受けた(「本件処分」)。本件医薬品は,その有効成分を本件特許の特許請求の範囲の請求項1に記載された「抗VEGF抗体であるhVEGFアンタゴニスト」に当たる「ベバシズマブ(遺伝子組換え)」とし,効能又は効果を「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌」とし,用法及び用量を「他の抗悪性腫瘍剤との併用において,通常,成人にはベバシズマブとして1回7.5mg/kg(体重)を点滴静脈内注射する。投与間隔は3週間以上とする。」などとするものである。本件医薬品の製造販売は,本件特許権の特許発明の実施に当たる。 (3)

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